藤堂平助
- 役名
- 副長助勤、八番組組長
- 流派
- 北辰一刀流剣術
- 出身
- 江戸
- 紹介
- 津藩藤堂和泉守のご落胤とも称す。千葉周作の玄武館道場で北辰一刀流を学び、のちに試衛館道場に出入りするようになり近藤らと出会う。文久三年二月、近藤らとともに上洛し、壬生浪士組の結成メンバーとなる。
- 引用リスト
新選組魔道剣
「ははあ、それで縁切りの安井金比羅宮に、こんな願いをしたわけですね。それにしても、薄気味悪い」 広瀬市之進が首をすくめてみせると、藤堂はとがめるような目をし、 「そんなことを言うもんじゃない、広瀬君。人には誰だって、事情ってもんがある。この女にしたって、なにも好きこのんで絵馬を吊るしたわけじゃあるまい」 「藤堂さんはお優しいんですね」 「ばかを言うな」 |
- 土方歳三に人面疽ができる話や狐が人に化けて出てくる話、異端な教えの門徒が秘事を多なっている話などオカルト的な内容や、近藤勇の腰痛治療の話などちょっと変わった新選組にまつわる7つの話が収められている短編集です。
- 引用部分は本書に収められている「祇園の女」の中の一節です。悪縁切りで名高い神社に絵馬をかける女について語る藤堂平助の台詞です。
- あとがきに、著者の方が京都の藤森神社にある案内板で近藤勇が腰痛治療の祈願で来たと書いてあるの見たってありました。ほんとにそんな話があるんですね。
- 新撰組が活躍するといった内容ではなく、よくわからない出来事に直面したときに普通に怖がったり困ったりする人間味のある内容になっておる。
- 魔道剣という剣はでてきません。
史伝 新選組
「つまり、真剣を手にしたら近藤ほどの剣術家はいないということか」 「いるかいないかは誰にも決められんし、どうでもいい。そういう心境は、つまり誰が強いか弱いか、そんなことは決して大切なことではないという悟りのことだが、それは、白刃の下をかいくぐり、血潮の匂いをかぎ、一昼夜たってもまだうなされるような思いをした末に、ようやく到達したものだ」 |
- 史実と伝聞から新選組の歴史を描いた本です。幕臣福地源一郎が試衛館に来るところから始まり、箱館戦争で散る土方歳三までを描いています。
- 引用の一節は、江戸に隊士募集に来た藤堂平助が伊東甲子太郎道場で、三樹三郎に池田屋事件のことを聞かれ答えている場面です。
- それぞれの隊士についての記述は少なめですね。
- 史伝という形式上、現存する資料などからの引用や、新選組以外が残した文書に記載されている新選組に対する批評などが多い感じかの。
- 史実と伝聞の断片から全体像を作り上げてくってのはおもしろいね。色んな作品での取りあげられ方で、各隊士のキャラクターが出来上がっていく新選組もそうだね。
新選組風雲録 落日篇
「本音でなら、俺は、新選組に……」 絶句しかかった声を、藤堂はふりしぼった。 「惚れ抜いているのだ。近藤先生や土方さんの為なら、いつでも死ぬと決めていた」 「あなたという人は、藤堂さんッ!」 悲鳴に似た声になってしまった。 「誰にもまして、俺はきみが好きだ。この先どうあろうとも、兄弟も、同様だと思っていたい」 「私も……」 |
- シリーズ三冊目の本書ですが、孝明帝崩御ぐらいから油小路の変までの新選組が描かれています。引用の一節は、伊東甲子太郎と共に新選組を離れてしまう藤堂平助と、それを止めたい沖田総司の会話です。
- 沖田さんが芸妓より立場の弱い舞妓さんを引き連れて駄菓子を買いに行ったり、女の密偵の仇討ちで活躍します!平助くんも、潔く油小路の変に挑みます…
- 伊東甲子太郎一派は新選組から分離するが、その際の微妙な隊内の動きも描かれておる。また、油小路の変での土方の動きも見物じゃ。
- 油小路の変の斬り合いの記述が結構あっさり短めで残念だったな。
新選組風雲録 落日篇
「誓って云うぞ、沖田君」 藤堂も金打の仕種で応じながら、きっぱりと云いはなった。 「きみが土方さんの命をうけて、俺を斬りにきた時は、何の手向かいもせずに斬られると約束するぞ」 「そんな事はありますまいが、その時は存分に撃ちあいましょう。藤堂さんも、ご懸念はなしにしてください」 「俺が、きみにかなう訳がないから……」 にこっ、と藤堂が笑った。 |
- 考え方の違いにより道を違えることになったとしても友情は変わらないとする、藤堂平助と沖田総司の会話です。
新選組刃義抄 アサギ(1)
「やってやる 俺は武士の子 沖田さんの腰巾着なんかじゃない!!」 |
- 主に沖田総司の目線で描かれる新撰組の漫画です。快活でちょっと間が抜けているけど滅法強い試衛館メンバーのやりとりが楽しいよ。
- 主要メンバーがみんなカッコイイ!剣豪に囲まれて、明らかな実力の差に愕然とする平助くん。それでも、やってやるって一生懸命なところがいい!
- 殺陣のシーンが迫力あるのう。
- かぶと、とよとみひでよし、しんせんぐみ、みどりねこ