中村金吾
- 出身
- 備中
- 紹介
- 文久三年五月以前に入隊。同年九月二十五日、永倉新八とともに御倉伊勢武らに暗殺されそうになるが、難を逃れる。
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引用リスト
虎狼は空に 小説新選組
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中村は右手へ振りあげた刀身を、風を切ってふりおろす。相手は鈍い動作で受け流そうとしたが、刀を打ちおとされ首筋に刃をうけた。彼は前のめりに膝をつき、刀を枕に立とうともがいたが果たさず倒れ伏した。
首筋から二尺ほども飛散する血が、皿のようなかたちにひろがるのをみて、土方たちは血脈を絶たれたのだと知る。
泥土に膝をつき、とどめをさし終えた中村に、土方たちはどよめき賞賛の声を送った。
「見事な呼吸だ」
「ほんとうに初陣なのか」
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- 捕縛した不逞浪士と屯所で試合をする中村金吾の描写です。