宿院良蔵
- 出身
- 丹波亀山
- 紹介
- 文久三年六月ごろ入隊。
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引用リスト
虎狼は空に 小説新選組
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近藤が首をかしげた。
「何だ、宿院良倉の刀も大きな刃こぼれはないぞ」
「うむ、この鬼神丸国重ですね。宿院は達人だからこのくらいの芸当はできるでしょう。しかし武田はそれほどの腕じゃない」
新選組錚々のうちでも豪剣をうたわれる宿院良倉の刀身は、切先からはばき元まで無数の小さな刃こぼれがついていたが、大きな刃こぼれはない。
それは敵と刀身をうちあわせていない証拠であった。宿院ほどの腕になると、敵の打ちこんでくる太刀を、左右に体をかわして避けながら、切り落とすことができる。まったく敵の刀を受けることのない、音無しの剣である。
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- 池田屋事件での働きを調査するため隊士の刀を見分する近藤、土方が宿院良蔵について語る場面です。