芹沢鴨
- 役名
- 局長
- 流派
- 神道無念流剣術
- 出身
- 水戸
- 紹介
- 水戸時代、水戸天狗党の活動に連なる。その間、収獄された折、「雪霜に色よく花の魁て散りても後に匂ふ梅が香」の辞世を残す。
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引用リスト
新選組、敗れざる武士達
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事件後、近藤は芹沢と連名で即日この件を大阪西町奉行に届け出ている。
「何者とも知れぬ五、六十人が喧嘩をしかけてきたので懲らしめのため斬り払った。即死四、五人。手負い二、三十人。もし再び押し出してきたら、今度はことごとく斬り捨てる」と述べている。
強い、としか言いようがない。
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- 大阪で六十人ほどの八角棒を持った力士を、刀を持っていたとはいえわずか八人で撃退した件の届出についての解説です。
新選組、敗れざる武士達
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水戸藩主だった斉昭が推したのは息子の慶喜であり、芹沢鴨は井伊直弼暗殺の一派に所属していたのである。
芹沢鴨の浪士組参加について、「水戸流の尊皇攘夷思想は幕府と天皇を共に敬う思想であり、したがって芹沢が清河の浪士組募集に応じたことは少しも不自然ではない」という論を見ることがあるが、井伊直弼暗殺の一派にいた人間が、果たして家茂を警護したいと思うだろうか?
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- 水戸の尊皇攘夷論者の芹沢鴨がなぜ将軍警護のための組織である浪士組に参加したのか疑問が残る点についての描写です。
実録 新選組
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「筆頭局長、少々やり過ぎではありませんか」
「永倉っ」
「ぬるいなぁ。近藤さんの一派は本当にぬるい。やるときやらなければ不逞浪士どもは増々図に乗りやがる。このように奴らに金を貢ぐ連中も後を絶たねえ。徹底的にやらなければ京の町は変わらねえんだよ」
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- 冒頭で近藤と土方の出会いのシーンがありますが、大半は浪士組として京都で活動を始める頃から池田屋事件までが描かれるオリジナルビデオです。出演俳優の年齢層が高めで言動も殺陣も荒っぽい新選組です。
- 引用の一節は、大和屋焼き討ちの際にやりすぎだと言う永倉と、それに対し甘いと言う芹沢鴨の会話です。
- 平助くんがとにかくひ弱で学者肌なおじさんって感じ。芹沢局長はクセが強いけど男くさい魅力があるおじさんって感じ。土方さんは怖いおじさんって感じ。
- お互い信頼し合っている芹沢を組のために自ら暗殺する場面や、同じ尊王攘夷の志を持つ宮部鼎蔵と池田屋で斬り合う場面で、近藤の葛藤がよく描かれておる。
- 近藤と並んで立小便したり、なんか無邪気な芹沢が魅力的だった。
実録 新選組
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「土方、山南、何で俺を邪魔者にすんだ。俺は一緒に浪士組をでかくしてぇだけなんだよ。徳川や会津に世話になんなくてもいいように、でけぇ組を作りてぇんだよ。皆んなで大名になろうじゃねえか、会津や長州並のな、俺はそれで十分なんだよ。それで、近藤を、殿様に据えればいい。百姓が殿様になんだぜ、愉快な話じゃねえか。太閤秀吉以来の大出世話だ、そうだろう──近ちゃん…」
「芹さん、承知した。必ず大名になってやる。だから、成仏してくれい…」
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- 芹沢鴨暗殺の場面での芹沢鴨と近藤勇の会話です。
ひなたの狼 新選組綺談(3)
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「我らは浪人ではなく浪士だ 主君に仕え録を食むことはなくとも武士であるのでは変わらない 刀を二本差しているというのはそういうことだ」
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- 精忠浪士組が会津藩御預かりになるところから、大阪相撲の力士との斬り合いまでが描かれています。
- 引用の一節は、芹沢鴨が近藤勇に向かって侍であることについて語る台詞です。
- 芹沢さんの行動に振り回されつつも成長していく近藤さん土方さんが段々と描かれてきてるのかな。
- 青年の集まりだった新選組の日常の会話の様子が楽しいのう。
- ついに髷結ってる主要人物山崎烝が登場。
洛西壬生村 八木一族と新選組
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芹沢には芹沢なりの考えがあったのだ、芹沢は天狗党などの荒っぽい徒党に参加して立ち回った経験が豊かで、粗暴な浪士集団の中で頭角を現わすには、桁外れの狂暴さを発揮して、並みの「悪」を威圧するに限ることをよく知っていた。芹沢の振る舞いは計算されつくしたものであった。
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- 物事を成すには悪も必要だとする芹沢鴨についての描写です。
虎狼は空に 新選組小説
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「芹沢さんほどの腕になれば、賺し手は通用しない。あの人は構えあって構えなしとうい境地で、相手の動きに応じてその裏をとってゆく。だから、どんな方角から打ちこんでも返されるのさ」
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- 芹沢鴨の剣技についての描写です。
輪違屋糸里(下)
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「それァ思い過ごしだぜ、芹沢さん。今までのあんたの苦労は、ほかならぬ土方が一等よく知っている。あんたが調達してくれた金で、俺たちも食ってきたんだからな。
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- 土方歳三に不信を持つ芹沢鴨に、近藤勇がフォローする様子です。
輪違屋糸里(上)
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「わしはあの連中が嫌いではない。近藤は見た通りのわかりやすい男だし、土方は頭がいい。沖田の剣は神業だ。山南は好人物で、井上も原田も藤堂も真正直な男だよ。どいつもこいつも、苦労人のくせに汚れていない」
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- 芹沢鴨が試衛館メンバーについて語る様子です。
全一冊 小説 新撰組
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「あのねえ」
芹沢は顔をあげた。
「近藤さん、おれはあんたを尊敬しているんだ。それはあんたがお世辞をいわんからだ。おれにお世辞なんかいうと落胆するぞ」
「お世辞ではありません、実にうまい。どこの川ですか」
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- ふいに近藤勇に褒められ、芹沢鴨が照れ隠しに川の風景画を描いた場面です。
新撰組局長首座 芹沢鴨
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鴨は、おのれもまた同じような立場にあることを知った。
「わしが近藤であったら、わしを殺す」
と呟く。
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- 芹沢鴨の新撰組以前の話と、新撰組局長時代の話が半々ぐらいの小説です。武士らしい芹沢鴨と対照的に近藤土方は頼りない感じで描かれています。
- 女たらしでやらし~感じ。
- 男らしく剣の腕も物凄い、女性に優しく、部下にも慕われる。でも、何がしたかった人物なのかよくわからなかったのう。
- 負けた方はわるものになっちゃうよね。
異聞・新撰組 幕末最強軍団、崩壊の真実
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「おれは笛吹きだ。しかし笛の音がよくないから、あまり人が従いて来ない。わずかに平山ぐらいが従いて来る。他の連中は、自分を監視しているか、あるいは他のうまい笛吹きの方へ移ろうときょろきょろしている奴ばかりだ。というのは、俺が笛が下手だというだけではなく、どこへみんなを連れて行こうとしているのか、おれ自身がその方角がみつからないからだ」
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- 本書は、河合耆三郎をモデルとした河合伊三郎という架空の隊士が新撰組に入隊することから始まる物語です。河合伊三郎は架空の隊士ですが、河合耆三郎として読み進めても特に違和感はありません。新撰組という組織にどんな進むべき目的があったのか?河合の目を通して綴られます。この一節は、河合に語る芹沢鴨の台詞です。
- 河合さんが、商人なのにすごく腕が立って、土方さんにも動じないつよ~い勘定方として描かれています。
- 新撰組の出来事の他に、幕末の大きな動きなどが箇条書きでわかり易く説明されておる。また、あとがきには著者の新撰組についての考察があり、それを踏まえて読むのもよいかもじゃ。
- 志、能力があれば身分を越えられる…といっても、結局身分を決めるのは回りの扱いだったりするからなあ…